2017年05月
『維摩経ノート』書評が掲載されました
聖徳太子以来、日本仏
教で最重要視されてきた経典の
中に『維摩経』がある。維摩居士と仏
弟子、文殊とが織りなすドラマチックな展開
は、古から僧俗を問わず多くの知識人の心を魅了してきた。
その原本であるサンスクリット写本が、大正大学綜合仏教研究所調査団としてチベット・ポタラ宮に入っていた著者によって初めて発見された。
1999 年7月のことだ。そのニュースは、「仏教研究における20世紀最大の発見の一つ」として世界を駆け巡った。
研究は「現存しない」とされてきた原典の発見で新たな段階に入り、台湾で3 年続けて国際学会が開かれるなど、世界中の研究者・仏教者の熱い視線が注がれている。
そうした『維摩経』研究を根底から支えるテキストが本書だ。
〔続きます〕